株式会社南雲製作所様の事例を公開させていただく事となりました。是非ご覧下さい。
社長・専務の役員を中心としたプロジェクトで急速なIT化を推進!!
【プロジェクト期間】
2019年6月末~2023年5月末(およそ3年間)
【プロジェクトメンバー】
①米桝社長、②舟見専務
経営者に積極的にご参加いただいた事で判断が早く、
決定事項に対するブレも少なくプロジェクトが順調に進んだ大きな要因である。
③総務沢田様
私共がお手伝いさせていただく以前からプロジェクト開始当初までのIT関連のご担当です。
あまりITにお詳しくはない為、ご本人も社内のIT機器利用者の方々も混乱していました。
社歴が長く、総務と言うお立場で会社内の様々な情報(導入経緯、管理情報等)をお持ちでありました。
社内の方からの信頼があるお人柄で私共から社内の方へのお願いが進みやすかったと思います。
④ICT担当渡邉様
プロジェクトの途中から参加されました。
IT知識が豊富で私共の作業はホボご自身で処理できる方の為、
私共が5年~7年と想定していたプロジェクト期間が早期に終了する事ができました。
<目次>
【課題】
1.社内の誰がどの様な性能のパソコンを利用しているか不明
2.サポート切れのWindowsを利用している方がおり、セキュリティリスクとなっている
3.動作が重いパソコンのストレージを利用者が自らSSDへの換装を実施している
4.動作が重いパソコンに利用者が自ら動作を改善するフリーソフトウェアをインストールし実行している
【原因】
1.社内のITリテラシーが低い
2.パソコンの管理者が明確化されていない
3.パソコンの運用管理が利用者任せになっている
4.パソコンの導入から廃棄までの流れが整備されていない
【対策(第1フェーズ)】
1.既存のパソコンの機種、性能やWindowsのバージョン等を管理者によりリスト化
2.パソコンの新規導入から廃棄までを管理者により管理する運用へ変更
【対策(第2フェーズ)】
1.動作の遅いパソコンは下記2点を実施
・HDDからSSDへ換装
・Windowsのクリーンインストール
2.サポート切れのWindowsは下記の2点を実施
・HDDからSSDへ換装
・最新Windowsのクリーンインストール
3.サポート切れのWindowsパソコンの利用継続の理由が明確な場合は社内ネットワークから外し運用
4.パソコンの基本アプリケーションを決定し、利用者によるソフトウェアのインストールは極力禁止(現時点ではパソコン利用者にインストール権限が無い運用をされています)
【改善後】
・ACCESSを利用したパソコンの管理簿を作成
購入日、パソコン性能、利用者、不具合履歴等の情報を管理
・IT機器導入から廃棄の流れ
①導入:機器販売者様 → IT管理者 → 利用者
②廃棄:利用者 → IT管理者 → 廃棄業者様
・パソコン動作の改善による作業効率のアップ
・パソコンのアプリケーション統一により運用管理コストの削減
・最新Windowsの利用及び不要アプリケーションの利用制限によるセキュリティリスクの軽減
【課題】
1.パソコンの社内・社外利用に際し、IPアドレスを変更する利用者の負荷となる作業がある
・社内→社外:IPアドレスをDHCPに変更
・社外→社内:IPアドレスを固定IPアドレスへ変更
2.IPアドレスはEXCELで管理しているが利用者が自ら管理簿にIPアドレスの登録・変更等を実施している事も原因の一つとなり、社内のネットワークでIPアドレスの重複エラーが頻発している
3.IT機器はおよそ150台程度だが、IPアドレスに余裕が無い
4.個人デバイスの持ち込みが許可されている
【原因】
1.IPアドレスの明確な管理体制が整っておらず、利用者任せになっていて実質的に管理できていない
2.DHCPサーバーが無い為、ノートパソコンの固定IPアドレス管理が有線LAN用のIPアドレスと無線LAN用のIPアドレスの2つ以上の管理及び設定が必要な事を社内の方は認識されていない
【対策(第1フェーズ)】
1.管理者により、パソコン、プリンタ、ネットワーク機器の固定IPアドレスを実機を確認しながら再リスト化
2.パソコン、プリンタ、ネットワーク機器の新規導入から廃棄までを管理者により管理する運用に変更
3.個人デバイスの持ち込みは禁止する運用に変更
【対策(第2フェーズ)】
1.DHCPサーバーを構築
IPアドレスの利用計画を立て、固定IPアドレスエリア、DHCPアドレスエリアを明確化する
2.DHCPに利用できるIPアドレスが確保できた時点から、順次パソコンはDHCP化を実施
【改善後】
・ACCESSを利用したパソコンの管理簿を作成(パソコンの運用と同じ)
購入日、機器名、利用者、IPアドレス等の情報を管理
管理簿での管理とDHCPサーバーによりIPアドレスが自動管理される為、アドレスの重複エラー発生は減少
・ネットワーク機器導入から廃棄の流れ(パソコンの運用と同じ)
①導入:機器販売者様 → IT管理者 → 利用者
②廃棄:利用者 → IT管理者 → 廃棄業者様
・パソコンのIPアドレスは基本的にDHCP設定になり、持ち出し・持ち帰り時に設定変更等が無い為にアドレス重複エラー発生は減少
・IPアドレスに余裕ができ、ネットワーク機器の追加導入が可能になった
【課題】
1.複数台のNASがあり保存場所が不明確
2.部署、用途により保存先が異なる
3.NAS同士でバックアップしている
4.複数のNAS上に重複ファイルが存在している可能性
5.権限管理ができていないので、ユーザーの情報が分かれば誰でも利用できてしまう
6.機器の動作が不安定で応答が無くなる時が多々ある
【対策(サーバー環境)】
1.ドメインコントローラーを構築・設置しユーザー管理を行う
2.全てのNASが統合できる容量を持つWindowsServerのファイルサーバーを設置する
3.ファイルサーバーをドメインコントローラーに参加させる
【対策(パソコン環境)】
1.パソコンのWindowsをHomeエディションからProfessionalエディションへアップグレードする
2.パソコンをドメインコントローラーに参加させてドメインユーザーでパソコンを運用する
3.パソコンのユーザーがローカルユーザーからドメインユーザーに変わる為、ユーザープロファイル間でのデータ移行の実施
【対策(NASデータ移行)】
1.ファイルサーバーのフォルダ構成・利用者権限の計画及び設定実施
2.全てのパソコンがドメインに参加した時点でNASからファイルサーバーへの移行を実施する
【改善後】
・ファイルの一元化により、一か所のサーバー内でファイルの共有が可能に
・権限の無いファイルへのアクセス制限が行われセキュリティリスク軽減
・権限管理されている為、誤ったファイル削除や更新リスクの軽減
・ボリュームシャドウコピー機能により、ファイルの履歴が利用になる事で誤った更新・削除への即時対応が可能に
・遠隔地に設置されたファイルサーバーへデータを複製する事でサーバーの障害時でも一定条件下での業務の継続が可能に
【課題】
1.生産管理システムの応答が無くなる事がある
2.ファイルサーバーの応答が無くなる事がある
3.ハードウェア保守が無いけど大丈夫なのか
※サーバー管理者から状態の確認の許可が出ない
〇〇〇 役員の許可により下記対策の実行 〇〇〇
【対策(生産管理システム)】
1.仮想化環境のサーバー構築・設置
2.仮想化環境のゲストサーバとして生産管理システムを構築
3.生産管理システムのベンダー様によるデータ移行
【対策(ウィルス対策)】
1.クラウド上の管理機能をもつESET製品へ移行
【対策(ファイルサーバー)】
1.NASデータ移行に合わせてデータ移行
【改善後】
・安定した生産管理システムの利用が可能に(現在は別な生産管理システムへリプレースし、ご利用中)
【改善後のサーバー本体調査】
・サーバーのディスク障害が発生していた
・RAID5で1台のディスク障害が発生と正常復帰を繰り返していた為にディスクが正常認識された際にRAIDのリビルドで速度低下をしていた様子
・データ損失のリスクが高い状態だったが、リプレースが間に合ったので業務支障は無かった
【課題】
1.内線電話と携帯電話の両方を利用しているAさん。社内のBさんはAさんに連絡する際に内線電話と携帯電話のどちらに連絡すれば良いのか?
2.デスクワークではない方と内線したい場合は構内放送で呼び出しをしないと話ができない
3.外線発信したいのにボタン(局線)が少なくて発信できない
4.緊急電話(110番119番)へかける為の専用のアナログ回線がある
5.SIMが利用可能な特殊モバイルパソコンにデータ通信専用SIMを利用し社外にて利用しているが、コストパフォーマンスはいかがなものか…
6.(別拠点)電話番号は存在するけど何に利用している番号か不明な番号が数番号あり、無駄に費用をかけている
【対策(回線整理)】
1.現地調査・ヒヤリング等を実施して現状の利用状態を一覧化して見える化
2.不要番号、不要回線の解約
【対策(FMC(固定電話と携帯電話の融合)】
1.電話主装置をNECプラットフォームズのAspire-WXへリプレース
2.局線をKDDIの光ダイレクトへ変更
3.携帯電話をau携帯へリプレース
4.KDDIのビジネスコールダイレクトとAspire-WXを連携
・携帯電話と事務所電話間を内線番号での呼び出しを可能に
・事務所にかかってきた外線電話を携帯電話へ転送可能に
【対策(デスクワークではない方)】
1.構内にPHSアンテナを10数台設置し、構内であればPHSを利用して内線番号での発着信、外線発信を利用可能に
【対策(データ通信専用SIM)】
1.携帯電話のテザリングを利用する
【改善後】
・携帯電話利用者、固定電話利用者、PHS利用者のいづれでも内線番号でどこにいても呼び出し、会話ができる環境になり、構内放送が減った
・外線発信はチャネル(通話経路)が空いている限り幾つでも発信する事が可能になった
・テザリングを利用する事でSIMが利用可能な専用パソコンの利用が必須ではなくなり、普通のノートパソコンでもモバイル利用可能に
・外線の取次ぎが構内放送を利用しなくても可能になった為、効率化がはかれた
・不要回線解約により経費削減の効果が見込まれる
・データ通信専用SIM解約により経費削減の効果が見込まれる
1.チームの構成は決裁権のある役員にご参加をいただきます
・全社員に導入理由、段取り、運用方法を理解をいただく必要がある
・会社全体での組織改革や組織活用を必要とする場合がある
2.IT機器、ITツールの導入により期待される効果
経営側:作業効率の向上による間接費(残業時間)削減等
利用者(社員):利便性向上による仕事環境の改善、作業効率向上による超過時間発生抑止
企業全体:情報の共有による方向性・考え方の統一、情報の一元化による情報精度向上及び情報利用までの時間の短縮、情報の2次活用等の効率化
3.トラブル、疑問点、公開可能な情報は全て会社組織で共有する事で会社全体としてITスキル向上をはかりましょう(下記図)
南雲製作所様にお仕事をさせていただく事で私共も沢山の勉強させていただきました。
私共がお手伝いさせていただきました内容以外にも独自に導入されたIotシステム、生産管理システム等もございます。
日程の調整をいただければ社内見学も可能とのお話もいただいておりますので、ご興味のある方は是非、私共よろず屋までお問い合わせください。
お客様プロフィール
株式会社南雲製作所 三和工場(主力工場)
所在地 新潟県上越市三和区野5823-1
電話番号 025-532-4040
事業内容 リードフレーム金型(設計製作)、トリム&フォーミング金型(設計製作)、インサートモールド金型(設計金型)、各種金型(設計製作)、各種パーツ部品加工、特殊プレス加工
創業 昭和22年7月